
株式会社バルクオム(以下バルクオム)は「メンズスキンケアブランド世界シェアNo1」というビジョンを掲げ、2013年に事業を開始しました。メンズスキンケアのベーシックを追求し、世界中の男性の肌へ新しい価値を提供することを目指している企業です。
2019年にはサッカーフランス代表(パリ・サンジェルマン所属)のキリアン・エムバペをグローバルアンバサダーに起用するなどグローバルなマーケティングを展開し、国内外で急成長しています。
そんなバルクオムではマーケティングの一環として、クレカのいらない後払い「atone」を活用頂いています。
今回は「atone」導入の経緯や成果について、株式会社バルクオム国内事業本部eコマース部部長の合田眞人さんにお話を伺いました。
「バルクオム」の詳細はこちら:https://bulk.co.jp/
数多くのデータと施策の中で見えてきた「決済」の改善余地
まずはバルクオムのデジタルマーケティングについて聞かせてください
合田さんバルクオムのデジタルマーケティングでは「データに基づいて意思決定をする」「多くの施策を試す」を愚直に実践しています。
データに関しては、ユーザーのLTVから許容できるCPCを計算し、その範囲中でマーケティング施策を企画・実行していきます。
D2C事業といえども私達とユーザーの間には距離があります。そのためマーケティング施策の企画において、担当者が自分の感覚で判断するよりもデータに基づいた意思決定をすることを重要視しています。
当然施策ごとの成果、LPのCVR・LTV等計測可能なものは全て計測しています。
多くの施策を試すというのは?
合田さんメンズスキンケアという新しい領域に挑戦しているためか、どの施策が当たるか私達も正直わからない部分があるんですよね笑
例えば女性向けコスメでは効果がある施策が、バルクオムでは全く効果がないということも頻繁に起きます。
そのため、Web 施策については「とりあえずやってみる」で総当りし、結果の出た施策については引き続き行っていくという方針です。
バルクオムのデジタルマーケティングで結果を出すためには、多くの施策を試すことが重要になってくるのです。
バルクオムと言えばスポンサードやTVCM等派手なマーケティングイメージがあるかもしれませんが、、計測できる限りのデータを収集し、数多くの施策を試すことで改善を目指すという、あくまでデジタルマーケティングの「基本」を忠実に行っています。
決済についても同じ様な手法で改善を行ったのですか?
合田さんはい。決済についても決済手法ごとのCVRやLTVは全て計測しています。その中でまだまだ数値として改善の余地があるのではないか、と目をつけたのが後払い決済についてでした。元々クレジットカードや後払い決済等の決済施策は一通り試していましたが、なかなか数値の改善が見られず、次の施策として、新たな後払いの決済導入を検討し始めました。
導入の決め手は、ユーザビリティ向上への期待
atoneを選んで頂いた理由を教えて下さい
合田さん元々ネットプロテクションズさんの「NP後払い」を導入していたので、そのご縁で「atone」もご提案していただきました。
「atone」は従来の後払いに比べて機能面でユーザビリティが高いと感じたため、決済での離脱やLTVの改善につながるのではないかと考えました。
具体的には、支払いが月でまとまる点や、ポイントが貯まり、次のお買い物の際に充当できる点などが、既存の後払い決済にはないユーザーファーストな機能だと感じました。バルクオムでの購買体験全体のUX向上も狙えると思いましたね。
さらに、atoneは即時与信のため、ユーザーとの与信結果のやり取りも不要になります。社内的な導入効果として自社の業務負荷が減ることも期待していました。
また、導入に初期費用がかからず、開発工数も多くなかったため、「とりあえずやってみる」の姿勢で始められると思えたことも選定理由の1つです。利用料金に関しても業界最安値の水準で提供していただきました。

懸念点はなかったのでしょうか?
合田さんはじめてatoneを選択されるユーザーの場合、会員登録が必須になる点です。購入完了までに、他の決済にはない作業が増えることになるので、他決済と比較して一定のCVR低下は起こりうるという仮説を立てていました。
なるほど、ただ会員登録をネックに導入は見送らなかったのですね
合田さん懸念はあったとはいえ、やはり施策は数を打つことも重要なので「とりあえずやってみる」という判断で導入を決めました。
決済関連の施策のためユーザーが慣れるまで数字も安定しないと思い、たとえ初速が悪くても一定期間は数字状況をみた上で判断しようと思っていましたね。

データから見えた「atoneは決済としてユーザーから選ばれる」という事実
実際に導入してみた成果はどうでしたか?
合田さん想定以上にatoneはユーザーから選ばれる決済でした笑
継続的にデータを見ているのですが、atoneは他の後払い決済以上に幅広い年代層のユーザーから選択されています。また、決済選択率だけでなく、atoneを選んだユーザーのLTVも高いので、atoneの導入は数字の改善施策として「当たり」だったなと思っています。
当初懸念していた会員登録によるCVR低下もデータ上現れず、ユーザーにとってatoneの会員登録はそこまで離脱のポイントにならないようです。
atoneはなぜ決済として選ばれていると考えていますか?
合田さんやはり従来の後払い決済に比べてユーザーのメリットが大きいからではないでしょうか。
従来の後払い決済では「クレジットカードを使いたくないユーザー」がターゲットだったと思います。
それがatoneの場合、言うなればクレジットカードに近いメリットも持つ後払い決済です。「クレジットカードの情報を入力するか、atoneで会員登録するか、どちらの手間を取るのか」くらいのライトな考えのもと、多くの人がatoneを選んでいるのではないかと思っています。
またEC事業者の視点で見ると、他ECでatoneを利用した特定の顧客を自社サイトに誘導できるのも、会員制でポイントプログラムを有するatoneならではの強みだと思っています。
最後にバルクオム様の今後の展望について教えて下さい
合田さんバルクオムは日本国内に限らず、世界各国への展開を行っています。領域が広がってもスピードを緩めることなく、いくつもの施策をとりあえずやってみて、データで検証するという姿勢のまま、「メンズスキンケアブランド世界シェアNo1」を目指していければと思います。
ありがとうございました!