ECマーケティング

休眠顧客の掘り起こし対策まとめ|原因や復活のコツを紹介

EC通販の売り上げをアップには、休眠顧客の掘り起こしは重要な要素です。新規顧客獲得よりも効率良く収益につながるため、積極的に取り組みたい対策といえるでしょう。

今回は、休眠顧客を掘り起こすメリットや具体的な取り組みの方法、必要な対策について解説します。この記事を読めば、休眠顧客を掘り起こすために講じるべき対策がひと通り理解できるでしょう。ぜひ参考にしてください。

休眠顧客とは?

休眠顧客とは、過去に商談や取引があったものの、現状は取引がなく放置されている見込み顧客のことを指します。EC通販においては、会員登録や商品購入などの接点がありながら、一定期間反応が見られない顧客のことを指します。

休眠顧客は一定期間反応が見られないとはいえ、今後は一切購入しないと決めているとは限りません。何らかの理由で一時的に購入していない可能性もあるのです。休眠顧客=成約が見込めないのではなく、検討中であることも十分に想定されます。休眠顧客の掘り起こしとは、こうした顧客にアプローチして前向きな検討を促すことを指しているのです。

休眠顧客を掘り起こすメリット

休眠顧客を放置したままにせず、掘り起こすことによってどのようなメリットを得られるのでしょうか。主なメリットとして、次の2点が挙げられます。

サービスの改善ポイントを見つけられる

顧客が休眠状態になっている背景には、何らかの原因が潜んでいる可能性があります。なぜEC通販を利用しなくなったのか、その原因を特定することで企業目線では知り得なかった自社の弱点や改善点が浮き彫りになるでしょう。

判明した弱点を今後の企業活動や商品・サービスの改善に活かすことで、さらなる休眠顧客の発生を防げます。サービスの改善ポイントを顧客目線で見つけられることは、休眠顧客を掘り起こすメリットのひとつです。

利益を再度生み出しやすい

休眠顧客は現状取引がなくなっているものの、もともと自社サービスに関心を寄せていた顧客であることに違いはありません。顧客が不満を感じている点や改善を望んでいる点を特定し、解決・改善に取り組むことで再び購入を検討してくれる可能性があります。

また、新規顧客を獲得する場合と比べると、より低コストで利益を生み出せる点もメリットといえるでしょう。利益を再度生み出せる可能性を秘めていることから、休眠顧客を掘り起こす活動には大きな意義があるのです。

休眠顧客を掘り起こし方法

では、休眠顧客を掘り起こすには具体的にどのような取り組みをすればよいのでしょうか。主な手法として、次の4点が挙げられます。

【休眠顧客を掘り起こす方法】

  • 電話
  • メール
  • ダイレクトメール(DM)
  • CRM

それぞれの手法について詳しく見ていきましょう。

電話

顧客リストを元にテレアポを実施し、休眠顧客にサービスの利用を促す方法です。顧客と直接話す機会を設けられるため、休眠顧客が抱えている不満や困り事などを聞き取ることができます。

一方で、休眠顧客の中には現状利用していないサービスの事業者から突然電話がかかってくることを快く思わない人もいるでしょう。キャンペーン情報の告知と併せて実施するなど、顧客にとってメリットのある施策にすることが大切です。

メール

休眠顧客にメールを配信し、利用の再開を促す方法です。低コストで手軽に実施できる手法ですが、休眠顧客のメール開封率は低くなりやすいため、開封してもらうための工夫が求められます。

メールの送信者名をあえて担当者の個人名にしたり、「ご無沙汰しております」など私信風の件名を設定したりするなど、休眠顧客にとって「気になる」件名にするのがポイントです。また、休眠の原因について仮説を立て、仮説にもとづくセグメントに応じて送信内容を変えることで開封率を高められるでしょう。

ダイレクトメール(DM)

ハガキや封書で商品案内などを郵送し、休眠顧客に利用を促す手法です。古くから活用されている手法ですが、郵送物は手に取ってもらえるケースが多く高い開封率が期待できます。一方で、印刷代や郵送費などコスト面では負担になりやすいのが難点です。

直近の数ヶ月間でECサイトの利用がない顧客に絞るなど、当初はターゲットを少なめに設定して反応を見たのち、効果が見られる層へ徐々に対象者を広げていくとよいでしょう。

CRM

CRMを活用し、顧客の購買行動や属性に応じてアプローチを変えるのもひとつの方法です。あるセグメントにアプローチした結果、良好な結果を得られたとすれば、類似するセグメントにも同様の施策が功を奏する可能性があります。

ただし、CRMを活用した休眠顧客の掘り起こしにはデータの詳細な分析とPDCAによる試行錯誤が欠かせません。KPIを設定し、効果を検証しながら有効なアプローチ方法を模索していく必要があるでしょう。

休眠顧客を掘り起こすための対策

休眠顧客を掘り起こすための具体的な対策を紹介します。次の手順に沿って休眠顧客の掘り起こしを進めましょう。

【休眠顧客を掘り起こす手順】

  • 休眠の定義を決める
  • 現任を明確にする
  • 訴求ポイントを絞る
  • アプローチ方法を決める
  • 施策の実行・検証

休眠の定義を決める

はじめに、どの範囲までを「休眠」と定義するのかを明確にしておく必要があります。実は、休眠顧客には「何ヶ月以上取引がない顧客」といった明確な定義が存在しません。自社で扱っている商品の性質や一般的な活用方法などを元に、休眠顧客を定義しましょう。

【休眠顧客の定義の例】

  • 最終購入から〇ヶ月以上購入していない顧客
  • 最終ログインから〇ヶ月以上経過した顧客

休眠顧客の定義が適切でない場合、すでに別サービスに移行している顧客の比率が高くなったり、購入意思が十分にある顧客にアプローチしてしまったりと、施策の効果が薄くなる恐れがあります。どの時点からリピート購入が少なくなるのか調査し、自社にとって適切な休眠の定義を見極めることが大切です。

原因を明確にする

次に、休眠に至った原因を分析し、明確にしましょう。下表のポイントを確認し、具体的な原因を探っていきます。

チェックポイント確認すべきこと
1. 過去の購入(利用)履歴最終購入(利用)日だけでなく、それ以前の履歴を調べて休眠前の顧客の動きを洗い出す。
2. 休眠期間最終購入(利用)日からどれだけの期間が経っているか(休眠期間が長すぎる場合は除外する)。
3. 休眠に至ったきっかけ価格改定や商品ラインナップの変更、UIの変更など、休眠に入った時期の出来事と照合する。

訴求ポイントを絞る

休眠に至った原因が明確になったら、原因に対して有効な訴求ポイントを絞り込んでいきます。顧客がなぜECサイトの利用をやめてしまったのか、顧客の立場になって考えることが大切です。

たとえば、価格改定が原因であれば「お得なキャンペーン」を案内することで再びECサイトの利用に興味を持ってもらえる可能性があります。商品ラインナップの変更が原因と思われる場合は、休眠後に追加された新たな商品群を案内するとよいでしょう。

アプローチ方法を決める

訴求ポイントが絞られたら、実際にアプローチする方法を決めていきます。アプローチ方法は、先ほど説明した3つの方法のうちいずれかです。

訴求方法メリットデメリット
電話顧客の不満や困り事を直接ヒアリングできる突然電話がかかってくることを快く思わない人もいる
メール低コストで手軽に実施できる開封率が低くなりやすいため、開封してもらう工夫が必要
ダイレクトメール(DM)手に取ってもらえる可能性が高く、高い開封率が期待できる印刷代や郵送費などのコストが発生する

施策の実行・検証

アプローチ方法を決定したら、実際に施策を実行しましょう。実行後は必ず効果検証を行い、休眠顧客の利用再開が促進できているか確認することが大切です。

休眠顧客の掘り起こしが進まない場合は、原因の特定・訴求ポイントの絞り込み・アプローチ方法の決定のプロセスを再度繰り返します。PDCAを回し、狙い通りに休眠顧客が戻ってくるまで一連のサイクルを続けるのがポイントです。

まとめ

休眠顧客の掘り起こしは、EC事業者にとって必ず取り組むべき重要な課題です。休眠顧客を掘り起こすことで、サービスの改善ポイントを見つけられるほか、新規顧客を獲得するよりも効率よく収益を確保できます。

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