この記事では、D2Cの主な特徴やメリット・デメリット、成功事例についてまとめています。D2Cを成功させるためのポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
D2Cのメリット・デメリット、成功事例までわかりやすく紹介
更新日:
ECサイトの集客や売上UPにお困りではありませんか?
後払い決済サービスatone(アトネ)はLTV向上、新規顧客獲得、カゴ落ち防止に貢献します!
近年、D2Cという言葉をよく耳にするようになりました。ただ、具体的な特徴やメリットやデメリットを説明できる方は少ないのではないのでしょうか。
D2Cとは
D2CはDirect to Consumerの頭文字を取った言葉です。小売業者などを間に挟まず、消費者と直接取引するビジネスモデルを指します。
D2Cについての詳細や、従来の販売モデルとの違い、活用ポイントについて知りたい方は以下の記事もご覧ください。

D2Cの市場規模
下記のグラフで確認できるように、D2Cの市場規模は2025年には3兆円に到達すると予測されています。

また、アメリカでは2019年までに5人に2人の割合でD2Cによる取引を経験しています。
向こう2024年までに、5分の1以上の消費者が40%以上のショッピングでD2Cブランドを購入するとも予測されているのです(経済産業省「電子商取引に関する市場調査」より)。
このようにD2Cの市場規模は拡大を続けており、今後も活況が続いていくことが予想されます。
D2Cの特徴
D2Cには従来のビジネスモデルには見られなかった特徴があります。D2Cに特有の3つの傾向について見ていきましょう。
顧客とのコミュニケーション
D2Cの大きな特徴として、顧客と直接コミュニケーションを図る点が挙げられます。D2C事業者は商品を提供するだけでなく、SNSなど多彩なチャネルを通じて顧客と接点を持ち、細やかな対応をしているのです。
従来のB2Cビジネスモデルにおいては、小売店に陳列された商品を消費者が各自の判断にもとづいて購入していました。よって、消費者が商品のどのような点にメリットや魅力を見いだして購入したのか、詳細に把握するのは容易ではありませんでした。
一方、D2Cでは顧客との対話から「欲しい」と判断したタイミングを見極めやすく、個別の対応がしやすいという特徴があります。
コストパフォーマンス
D2Cでは卸売業者や小売業者が介在しないため、中間マージンが発生することもありません。したがって、従来のB2C取引と比べて商品をより安く届けることができます。顧客にとっては、高品質な商品を優れたコストパフォーマンスで利用できるというメリットがあるのです。
体験を売る
D2Cのビジネスモデルの特徴的な点として「体験」を売っている点が挙げられます。従来、顧客は商品の機能性や利便性に惹かれて購入を決断するとされてきました。しかし、市場に商品が行きわたり飽和に達しつつある現在、商品力だけで差別化を図るのは難しくなっています。
D2C事業者は自社の世界観や商品開発に至ったストーリーを提供し、深く共感した顧客が商品を購入します。顧客は商品の先にある「体験」を求めているのであり、商品だけを見て購入に踏み切っているわけではない点が大きな特徴です。
D2Cのメリット・デメリット
これらの特徴から、D2Cには特有のメリットがあることが分かります。一方で、注意しておくべきデメリットもあることを見落とすべきではありません。ここでは、D2Cのメリット・デメリットをまとめました。
メリット
D2Cの主なメリットとして、次の3点が挙げられます。
- 収益性の高さ
- 販売方法の自由度が高い
- 詳細な顧客データを収集できる
D2Cでは中間業者を挟まないため、手数料などの中間コストがかかりません。事業者にとっては販売コストを抑え、高い収益性を実現することに繋がります。また、複数のSNSを活用するなど多彩なチャネルで販促ができるほか、独自のキャンペーン企画を打ち出せるなど販売方法の自由度が高いのもD2Cのメリットです。
さらに、自社ECサイトで販売することにより詳細な顧客データを収集できます。ECサイト上での滞在時間や離脱したタイミングを分析し、より効果的な施策を講じやすくなるのです。
デメリット
D2Cの主なデメリットは次の通りです。
- 新規顧客を自社で開拓しなければならない
- 商品の背景にあるストーリーの魅力が問われる
- ブランドが認知されるまで期間を要する
顧客と直接やりとりできる一方で、集客や販売を全て自前で行わなくてはならないのがD2Cのデメリットです。マーケットプレイスなどのサービスを活用した場合、すでにユーザーが確保された状態でビジネスを開始できます。しかし、D2Cでは1人目の顧客から自社で開拓していかなくてはなりません。
また、商品そのものの機能性や安さだけでなく、顧客が深く共感するストーリーが必要になります。顧客が既存のブランドから商品を購入しても得られない「体験」を提供する必要があるのです。
こうしたD2Cの特性上、顧客が一定数確保されブランドが認知されるまでには期間がかかります。事業が軌道に乗るまでのスピード感の面では、既存のECサイトやマーケットプレイスで販売した場合に劣るのがD2Cのデメリットです。
D2Cの成功事例
D2Cの成功事例として知られる事業者を紹介します。いずれも既存のブランドにはない独自の価値観や世界観を提供していることが分かるはずです。
小柄な女性をターゲットとしたファッションブランド
小柄な女性がターゲットのD2Cファッションブランドです。主にInstagramを活用し、ライブ動画などを取り入れた独自の手法が注目を集めています。
ブランドの創設者自身、小柄であるために洋服選びに苦労していたというストーリーが同じ悩みを抱えていた女性から強い共感と支持を得ています。
男性向けスキンケア商品に特化したブランド
メンズコスメがメジャーな存在ではなかった時期から、いち早く男性向けスキンケア商品専門のD2Cビジネスを始めたブランドです。
商品を使用した顧客がInstagramに自発的に写真を投稿し、顧客獲得単価を3分の1にまで圧縮した成功事例として知られています。
完全栄養食のフードD2C
完全栄養食に特化したフードD2Cの成功事例です。「かんたん・おいしい・からだにいい」というコンセプトを体現するために顧客の声を直接聞き、商品・サービスの改善に繋げているのが大きな特徴です。
1万人もの会員が商品開発に参加し、改善のプロセスを顧客に開示することで顧客エンゲージメントの向上を実現しています。
D2Cを成功させるポイント
D2Cビジネスを成功させる上で欠かせない要素があります。次に挙げる2つのポイントを押さえておくことが、D2Cビジネスの成功のカギを握るでしょう。
ストーリーを打ち出す
先に挙げた成功事例にも見られるように、D2Cビジネスにおいては顧客の「共感」を得られるかどうかが重要なポイントといえます。商品の先にあるライフスタイルや価値観に顧客が共感し、自分も取り入れたい・参加したいと感じることで購入へと踏み切るからです。
顧客は商品そのものではなく、商品の背景にあるストーリーに共感します。D2Cビジネスにおいては、ブランドとしての独自のストーリーを打ち出すことが非常に重要です。
データにもとづく戦略立案
D2Cは顧客と直接やりとりすることから、顧客データを豊富に収集できるのが大きな強みです。一方で、データをどのように分析・活用していくかによって戦略立案の精度が大きく左右されるビジネスモデルともいえます。
データにもとづく戦略立案を行うためにも、データを読み解くノウハウや仕組みを確立することが欠かせません。データ分析・活用に向けたツールの導入が重要な課題となるはずです。
まとめ
事業者と消費者が直接取引するD2Cは、今後も大きく伸びていくと予測されています。不特定多数の顧客を想定した商品ではなく、より自分自身のライフスタイルに合った商品を消費者が求めていることの表れともいえるでしょう。
ぜひ今回の記事を参考に、D2Cビジネスへの理解を深めてください。従来のビジネスモデルでは困難だった顧客体験の提供に、D2Cビジネスは寄与することになるはずです。
EC・デジコン事業者様におすすめの決済サービスのご紹介
ECサイトでの売上を高める有効な取り組みの1つに、決済方法を充実させることが挙げられます。ユーザーのニーズに応じて多様な決済手段を用意しておくことは、LTVの向上やカゴ落ち防止、新規顧客獲得につながるでしょう。
atone(アトネ)は、業界最低水準の手数料で利用できる後払い決済サービスです。業界唯一のポイントシステムによりリピート率アップにも貢献します。
atone(アトネ)の特徴や導入実績について、より詳しくご覧いただける資料を用意しています。気になる方はぜひ資料をご確認ください。