単品通販とは1種類の商品を販売するビジネスモデルのことです。この記事では、総合通販との違いや成功のポイント・メリットデメリットなどについてわかりやすく紹介します。
単品通販とは?総合通販との違いや成功させるコツを紹介
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単品通販とは、商品を1種類に絞って販売するビジネスモデルを指します。昨今では、ECサイトを使ったビジネスが増え、単品通販も大きく注目されるようになりました。「総合通販と何が違う?」「成功のためのポイントは?」といった疑問を抱えている方も多いかもしれません。
そこで本記事では、単品通販の概要やメリット・デメリット、成功のためのポイントについて解説します。この記事を最後まで読めば、単品通販の概要を理解でき、実践できる状態になっているでしょう。
単品通販とは?
単品通販とは、1種類の商品を販売するビジネスモデルを指します。限られたジャンルの商品のみを取り扱うため、少額でも始めやすいのが大きな特徴です。取り扱うのはあくまでも「1種類の商品」であって、「1つの商品」ではありません。
例えば洗顔クリームと化粧水、乳液を取り扱っている場合は、3つの商品を取り扱っていることになります。しかしそれらがすべて同じ美容ブランドとして販売されているのであれば、単品通販に分類されるのが一般的です。
総合通販との違い
総合通販との最もわかりやすい違いは、「取り扱っている商品が1種類かどうか」です。単品通販は、取り扱っている商品の少なさから、少数の顧客にアプローチをする形になります。
一方の総合通販は、様々な企業から商品を仕入れて、幅広い顧客に対応している「小売店」のイメージです。
商品の種類 | 顧客幅・顧客数 | 広告 | リピート率 | 収益率 | |
単品通販 | 1種類 | 狭い・少ない | 多い | 高い | 高い |
総合通販 | 複数種類 | 幅広い・多い | 少ない | 低い | 低い |
単品通販のメリット
単品通販のメリットは、主に以下の3つです。
- 初期投資が少ない
- リピート率が高い
- 販売促進しやすい
上記の3つについて、それぞれ詳しく解説します。
メリット1:初期投資が少ない
総合通販に比べて初期投資が少ないのが、単品通販の大きなメリットです。例えば総合通販の場合は、商品の数だけ仕入費用・管理費用が発生します。しかし単品通販であれば、少人数で商品を管理できるため、人件費や流通コストが比較的安く済みます。
商品の数・種類が少ないため、広告宣伝のコストを削減できるのも大きいでしょう。
メリット2:リピート率が高い
リピート率が高いのも、単品通販のメリットです。単品通販で取り扱われることが多いジャンルは、化粧品や健康食品などの「消耗品」になります。
特に「継続的に使用することで効果が出る」といった性質を持った商品であれば、何度も購入・使用する必要があるため、リピートにつながりやすいでしょう。先ほどのランキングでも確認したように、日本国内の有名な単品通販は、化粧品や健康食品関連がほとんどです。
メリット3:販売促進しやすい
販売促進しやすいといったメリットも見逃せません。総合通販と比べて販売する商品数が限られているため、1つの商品に対して多くの情報を記載しつつアピールできます。
例えば総合通販であれば、1つ1つの商品で広告を出稿するとなると、莫大な予算が必要です。単品通販であれば、広告出稿にも予算を割きやすく、販売促進がしやすいと言えます。
単品通販のデメリット
単品通販のデメリットは、以下の3点です。
- 顧客が限られる
- 売れない場合のリスクが高い
- SEOに弱い
上記3つのデメリットについて、それぞれ詳しく解説します。
デメリット1:顧客が限られる
単品通販の大きなデメリットは、顧客(ターゲット)が限られる点です。例えば、美容に関する商品を専門で取り扱う場合、美容にそれほど関心を持っていない層にアプローチするのは難しくなります。
総合通販に比べてアプローチできるターゲットが狭いため、広告などのマーケティング施策をいかに活用し、リピートにつなげていくかが鍵になります。
デメリット2:売れない場合のリスクが高い
単品通販の場合、売れなかった場合のリスクが高い点にも注意が必要です。総合通販であれば、売れない商品があったとしても、他の商品の売上によってカバーできる可能性があります。
しかし単品通販の場合、その商品(ブランド)に魅力がなければ、満足のいく売上は期待できません。売上が安定するまでは、広告費などが大きくのしかかる可能性もあります。
デメリット3:SEOに弱い
SEOに弱い点も、単品通販のデメリットです。SEOとは、「検索エンジン最適化」であり、Googleなどの検索エンジンで検索結果上位に表示してもらうための取り組みを指します。
SEOでは、コンテンツ内容はもちろん、「サイトとしての評価」も重視されます。Googleは、網羅性のあるサイトを重視するため、この点では総合通販の方が有利と言えるでしょう。
単品通販を始める際の事前知識
単品通販を始めるためには、販売をするために必要なEC機能を理解し、ECプラットフォームの選定を行う必要があります。ここでは、単品通販を始める際に必要となる事前知識について詳しく解説します。
単品通販に必要なEC機能の理解
まずは、単品通販に必要なEC機能は、以下の表の通りです。単品通販をする際は、最低限必要な機能としてとしておさえておくとよいでしょう。
機能 | 説明 |
定期販売機能 | 指定した間隔で自動決済などをする機能。「お届け日」「お届け周期」「決済方法」などの項目を確認する |
ステップメール機能 | 特定のユーザーに対して、あらかじめ設定されたスケジュールやプログラムに沿ってメールを配信する機能 |
販促機能 | キャンペーン情報の発信やクーポンの配布などを行う機能 |
単品通販が可能なECプラットフォームの選定
次に、単品通販が可能なECプラットフォームを選定します。
ECプラットフォームの種類 | メリット | デメリット |
ASP | 低価格でECサイトを用意できる | カスタマイズ性が低い |
オープンソース | 費用をおさえつつASPよりもカスタマイズ性が高いECサイトを構築できる | 技術力が必要になる |
パッケージ | 本格的なECサイトを用意できる、カスタマイズしやすい | 費用が比較的高い |
クラウドEC | 本格的なECサイトを用意できる、導入・運用・保守の手間が少ない | 費用が比較的高い |
フルスクラッチ | デザイン・機能を自由に設計できる | 表の中の5つのECプラットフォームで最も費用が高い |
単品通販を本格的に行うのであれば、パッケージもしくはクラウドECがおすすめです。
ECサイトの作り方、システムの選び方について知りたい方は下記からご覧いただけます。

単品通販を成功させるポイント
単品通販を成功させるポイントは、以下の5点です。
- ターゲットを細かく設定する
- 初回購入のための施策をする
- リピート購入のための施策をする
- 分析ツールを使って顧客管理をする
- UIを工夫する
上記5つのポイントについて詳しく解説します。
1,ターゲットを細かく設定する
まずは、ターゲットを細かく設定することです。ターゲットを絞る際は、ペルソナ設定までしておくとよいでしょう。ペルソナとは、マーケティングで活用される概念であり、サービス・商品の具体的なユーザー像です。
ペルソナで設定すべき項目としては、以下のようなものがあります。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 居住地
- 家族構成
- 趣味
- 価値観
ペルソナを設定することで、どのような情報を伝えるべきなのかについて、深く考えやすくなります。
2,初回購入のための施策をする
初回購入のための施策をするのも大切なポイントです。先述の通り、単品通販で売上を安定させるためには、リピートにつなげる必要があります。そして多くのリピーターを獲得するためには、初回購入のための取り組みがとても重要です。
初回購入に向けた施策例としては、以下のようなものがあります。
- 無料サンプルの配布
- 初回購入のみ割引
- 2回目購入時の割引クーポン配布
商品の特性を整理しながら、最適な施策を選びましょう。
3,リピート購入のための施策をする
初回購入が終わった後は、リピート購入のための施策が必要になります。単品通販は、幅広いターゲットにアプローチしにくい特性上、「リピートにつなげられるかどうかが成功と失敗の分かれ目になる」と言っても過言ではありません。
具体的には、以下のような施策が考えられます。
施策 | 説明 |
ステップメール | 対象の商品や対象のユーザーなど、条件に当てはまった人にメールを送る |
定期販売誘導 | ECプラットフォームの機能を使って定期販売に誘導する |
クロスセル | 既存の顧客に対して別の商品やサービスをおすすめする |
アップセル | 現在購入しているものよりもグレードが高い商品やサービスをおすすめする |
4,分析ツールを使って顧客管理をする
分析ツールを使って顧客管理をすることも重要です。それぞれ施策を実施する中で、「ユーザーがどのように行動しているのか」を把握しておく必要があります。
ユーザーの属性や行動を把握する際に役立つツールとして広く知られているのが、Googleアナリティクスです。Googleが無料で提供しているため、外部コストをかけずに状況の分析ができます。
分析ツールでは、例えば以下のようなことができます。
- 「年齢」「性別」などユーザーの基本属性を確認できる
- リアルタイムでのユーザーの利用状況を確認できる
- ユーザーがどこからアクセスしてきたのかを把握できる
- 「ページビュー数」「閲覧されたページの数」などサイトのパフォーマンスを分析できる
5,UIを工夫する
UIを工夫するのも見逃せないポイントです。UIは、ユーザーインターフェースの略で、ユーザーとサービスの接点を指します。ECサイトにおいては、サイトの「見やすさ」「使いやすさ」といった意味で使われるのが一般的です。
例えば、単品通販のLP(ランディングページ)では、その下に購入フォームを設置するといった施策がよく行われています。カートから購入までの導線をわかりやすくし、ユーザーの手間が少なくなるように考えるのが重要です。
単品通販に関するよくある疑問
単品通販に関するよくある質問を2つ紹介します。
単品通販と総合通販の利益率はどちらが高い?
様々な条件によって左右されますが、利益率が高くなりやすいのは単品通販です。例えば単品通販でオリジナル商品を販売した場合、他社の商品を仕入れて売る総合通販よりも、高い利益率が見込めます。
さらに総合通販と比べて商品数も少ないため、利益率が安定しやすいのもポイントです。収益予想がしやすいため、さらなるオリジナル商品の開発など、経営方針も安定しやすくなります。
単品通販の具体的な成功事例は?
化粧品・健康食品を販売している某社は、無添加の商品を多く販売し、リピーターを多く獲得しました。公式アプリも開発しており、様々な特典を配布しています。
この事例から読み取れるのは、「初回購入のための試作の大切さ」です。他社とは差別化された商品を扱い、さらにアプリによる特典で、初回購入・リピートへの導線を作っています。
まとめ
単品通販は、扱っている商品が少ないからこそ、総合通販にはない様々なメリットがあります。単品通販を始める際は、必要な機能やプラットフォームについて理解しておくとよいでしょう。
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